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交通事故過失割合


信号等により交通整理が行われていない交差点において出合頭衝突事故が起こった場合、自分は相手の車から見て左側から交差点に進入したため、スピードを落とす義務はないので、事故については相手に100%責任があるはずだ!という主張は相当といえるでしょうか。

確かに、道路交通法(以下、「道交法」といいます。)36条1項1号により、左方優先が定められています(交差する各道路の幅員が同程度であることが前提)。もっとも、左方から進行してくる車にはスピードを落とす義務(徐行義務)がないかといえば必ずしもそうではありません。交通整理が行われていない交差点において、徐行義務が免除されるのは、優先道路を進行している場合に限られます(道交法42条1項)。ここで優先道路とは、①道路標識などにより優先道路と指定されているもの及び②当該交差点において当該道路における車両の通行を規制する道路標識等による中央線又は車両通行帯が設けられている道路をいいます(道交法36条2項)。②は分かりくいですが、一方の道路のセンターラインが交差点部分で途切れていない道路(センターラインが途切れていない方の道路が優先道路)が典型的です。

したがって、冒頭の主張については、左方優先であるからスピードを落とす義務がないとする点が誤りであり、スピードを落とさず交差点に進入した左方から進行してきた車にも相当程度の過失があることになります。 ちなみに、過失相殺率の認定・判断基準として最も一般的に利用されている別冊判例タイムズ16号によると、冒頭の主張のようなケースで、お互いの車のスピードが同程度であった場合の過失割合は、左方車40:右方車60を基本とするとしています。

信号機により管理されていない道路を走行し、交差点に差し掛かった時は、徐行することが事故を防止することに繋がり、仮に事故が起こってしまった場合、徐行していたことは自分の過失が低いことを主張する一つの根拠になります。

交通事故を起こさない又は交通事故に巻き込まれないために安全運転を心がけましょう。

この記事は弁護士・スタッフの個人的な意見や見解であり、当弁護士法人を代表するものではありません。

        

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