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リベンジポルノからの被害回復


弁護士の最所です。

毎日新聞のサイト(掲載日時:2013年12月19日07時15分)に、リベンジポルノの問題が掲載されていました。

私どもの事務所にも、ネット上に公開されたプライベート写真を削除して欲しいとの相談が、月に2,3件ほどの割合で寄せられています(*リベンジポルノに該当しないケースを含みます。)。

リベンジポルノの場合、プライバシー侵害や名誉毀損を理由として、サイトの運営者やサーバーの管理者に対して、削除を求めることは可能ですが、たとえ、削除に成功したとしても、再度投稿されてしまえば、まさにイタチごっこの状態になってしまいます。

確かに、サーバーの管理会社が日本国内の会社であれば、削除要請(送信防止措置の依頼)がなされると、サイト運営者に対する意見照会がなされますので、例えば、投稿サイトを運営しているようなサイト運営者は、面倒なことに巻き込まれることを怖れ、削除に応じる可能性はありますし、また、復讐を目的に特定のブログ等を作成した者も、弁護士からの削除要請が届くことによって、リアルな社会の問題として認識し、以降の投稿を止める可能性はあります。

しかしながら、中には、相当確信犯的な人間も居て、その者に対する対応としては、刑事事件化していく以外に有効な手立てがないというのが実情です。

仮に、刑事事件化しようとするのであれば、公開された写真が未成年当時の物の場合、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」第7条4項違反(五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金)として、成年者の写真の場合には、名誉毀損(刑法230条:三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金)として、刑事告訴することが考えられます。

また、写真を投稿することを仄めかすなどの行為が付随してなされていた場合には、脅迫罪(刑法222条:二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金)、強要罪(刑法223条:三年以下の懲役)、または、ストーカー行為等の規制等に関する法律違反(第2条1項3号7号8号、13条1項違反:六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金)による刑事告訴も可能性としてあり得るでしょう。

とはいえ、リベンジポルノを直接に処罰する法律がない状況では、警察も即座に動きにくいというのが実情です。

卑劣な行為に対し、断固たる措置を取るためにも、早期の立法による解決を期待しています。

この記事は弁護士・スタッフの個人的な意見や見解であり、当弁護士法人を代表するものではありません。

        

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