「ペーパーカンパニー」との表現に対する「法的措置」


弁護士の最所です。

私がブログ上で、fc2に対し『会社自体は、ネバダ州にありますが、おそらくペーパーカンパニーです。実質的な運営主体が日本国内にあることは間違いないと思いますが、その運営実態は依然不明なままです』と投稿したことに対し、fc2は、『「当社は、ネバダ州内に、オフィスを賃借し、従業員を雇用しております。また、アメリカ内にデータセンターを設置しサービスを運営しており、アメリカの法律に従い、アメリカで納税もしております」として強く否定し、「法的措置も含めて検討をしている」』(J-CASTニュース)と回答しているとのことです。

fc2が私に対して『法的措置』を取ることも検討しているとのことですが、どのような法律構成で『法的措置』を取るというのでしょうか。

名誉毀損又は営業権侵害を構成するということなのかもしれませんが、『おそらくペーパーカンパニーです。』と主張したことが社会的評価を低下させる表現とは思えません。

「ペーパーカンパニー」という文言を辞書で調べると、「会社の設立登記はなされているが、実体のない名目だけの会社。税金逃れなどのために設ける。ペーパー会社。」 (goo辞書)とあります。

私が「ペーパーカンパニー」という用語を使用したのは、運営「実体のない名目だけ」の会社をネバダ州においているという趣旨です。形式的にはアメリカの会社なのですから、アメリカの法律に従い、アメリカで納税することは当然です。

私は何も、アメリカで納税を行っていないなどとは一切述べておりません。

サーバー自体は、アメリカにおいているようですが、fc2が言う「ネバダ州内に、オフィスを賃借し、従業員を雇用」しているのは、サーバーの管理やアメリカ国内での契約の為ではないかと推察いたします。

仮に「ペーパーカンパニー」という表現が、社会的評価を低下させるとしても、私は断定している訳ではありませんし、そのように考える事情としては、一定の根拠があります。

fc2からのメールは、日本語でメールが送られてくるのですが、連絡先の電話番号も、担当者の氏名も記載されておりません。また、受信時刻は、すべて日本のオフィスアワーの時間です。

fc2の運営実態が不明なことは、ある意味公知の事実ですし、そのことを摘示することが、同社の社会的評価を低下させるとは思えません。

日本人が運営に関わっていることは明らかなのですから、「fc2事務局」の担当者が役職と名前を出した上で、運営の状況について説明していただくことが一番ではないかと思います。