絵本


私は外国の絵本が大好きで、学生の頃は、絵本の翻訳家にあこがれていました。特にヨーロッパの絵本は色彩が鮮やかで、かわいくて、そのまま切り取って部屋に飾っておきたいものがたくさんあります
そんな私に影響されてか、本が大好きな娘が最近学校から借りてくるものは、素敵な海外絵本が多いんです。その中から一つ、感動で涙した作品をご紹介します。
 タイトルは「おばあちゃんのアップルパイ」です。かわいいおばあちゃんと、そのおばあちゃんのことが大好きな孫が登場し、おばあちゃんは痴呆がどんどんひどくなり、しまいにはかわいい孫のこともわからなくなってしまうというお話です。ですが、悲しく描かれているのではなく、明るいタッチで、心が温まる作品です。おばんちゃんが若い頃よく作っていた大きな大きなアップルパイは、おばんちゃんは作り方を忘れてしまったので、今では家族みんなで作ります。おばあちゃんは、洋ナシをりんごだと言い張り、それを入れようとします。みんなはそれを否定せず、それで「アップルパイ」を焼きます。孫は言います。「おばあちゃんは、アップルパイの焼き方も私のことも忘れてしまったけど、いいのよ。私が覚えていてあげるから」
 私の娘は、病気はかわいそうだと思うけど、このおばあちゃんは幸せだねって言っていました。子供の感じる心は素晴らしいと思いました。絵本は子供にもわかるよう書かれているため、何かを単純に教えてくれます。日々の忙しさの中、忘れていることをふっと思い出させてくれる作品でした。娘の持ち帰る本がいつも楽しみです