多重債務(多数の貸金業者から借り入れを行っている状態)に陥ったお客様に対する債務整理の方法としては、①任意整理、②自己破産、③個人再生の方法があります。
このうち、弁護士が、個別の貸金業者と交渉を行って、3年から5年の分割払いで返還する合意を行う方法が①の任意整理という方法です。裁判上の手続きを利用するわけではありませんので、破産手続きに見られるような資格の制限を受けることはありません。また、支払いの原資がきちんと確保できるようなお客様(会社員等)であれば、一般的には最も早く借金の整理ができる方法と言えます。
ただ、任意の交渉を行うわけですから、中には分割払いの和解に応じてくれない業者もございます。その場合には、ご親族の方からの協力等が得られなければ、破産や個人再生といった法的整理手続きに移らざるを得ないことになります。
業者の側からしても、債務者が法的整理に移ってしまうと、貸金の請求ができなくなるわけですから、任意整理に応じることにもそれなりのメリットがあると言えます。