弁護士の最所です。
当番弁護や被疑者国選事件などで、何度か少年事件を担当しているのですが、少年事件は通常の事件とはかなり勝手が異なります。
といいますのも、少年事件では、少年の保護が目的です。
そのため、身柄を拘束された少年が審判までの間に収容される少年鑑別所は、警察の留置施設や拘置所とは全く異っています。
現実には、「あしたのジョー」で描かれている世界などとは異なっていて、非常に規則が厳しい全寮制の学校をイメージしていただければ、実態に沿うのではないかと思います。
実態としては、学校ですので、面会をする際は、少年と二人で面会室で面会を行うことになります。
ただ、少年の素性が全くわからない段階での密室での面会は、少年に実際に会うまでは怖いと思うのが正直な所です。
なんと言っても、笛を渡されて、何かあったら吹いてくださいとしか言われない訳ですから・・・。
とは言っても、確かに少年に会うまでは、緊張いたしますが、一旦話し出すと、少年はやはり「少年」です。
はじめは突っ張っていた少年も、面会の回数を重ねる毎に、温和な、本当にどこにでもいるような普通の「少年」の顔になっていきます。
少年事件は、非常に大変ですが、弁護士になってよかったなと思う瞬間でもあります。