ブログ

4 すかいらーく側に調査を求めた際の具体的なやりとり(Aさんの主張)


Aさんの主張

被告は、原告が、あたかも代表者が直接対応することを求めているかのように主張するが、そのような主張は一切行っていない。原告は、「適切な権限を有する代理人を選任頂くか、若しくは、貴社代表取締役より、本件に関するご担当者として適切と判断される方を選任頂き、権限を明示した上で、ご対応頂きますようお願いいたします。」(甲11号証)と求めているに過ぎない。どのように解釈すれば、代表者による直接対応を求めていることになるのか理解に苦しむ。

そもそも、原告が上記申し入れを行わざるを得なかったのは、○○店店長、エリアマネージャー、お客様相談センターの対応で、全く情報共有がなされておらず、会社として一貫した責任ある対応がなされていなかったためである。○○店店長は、保健所に報告したと説明していたが、原告が、実際に○○保健所に確認したところ、そのような報告は受けていないと○○保健所から指摘され、今度は、エリアマネージャーに対応を求めたところ、担当が代わったばかりで全く状況を把握しておらず、さらに、お客様対応センターに苦情を申し立て、本件について○○店から報告が上がっているのかと問い質したところ、資料等を確認することもなく、即答で「ありません。」との回答がなされる始末であった。

そのため、お客様対応センターにおいて、連絡するに至った経緯について一から説明したところ、「なぜ、食べた直後に通知しなかったのか」との疑いの質問を投げかけられる状況であった。そこで、やむなく原告が被告店舗○○での食後の腹痛では、下痢や吐き気等がなかったことから食中毒が原因とは考えられず、数回にわたる検査の結果ようやく金属片が痛みの原因であることが判明したことから、判明後、直ちに連絡した旨説明を行ったところ、今度は、「食事は毎日しているのだから、○○での食事が原因とは言えないでしょ。」などとの回答がなされたのである。このような対応をされたことに対し、原告がクレーマー扱いをされたと認識することは当然であろう。

原告が問題視しているのは、被告の対応姿勢そのものについてである。原告は、被告に対して、権限を明示した上で適切に対応できる者が対応することを求めていたのであって、なにも、代表者による直接対応を求めたものではない。実際のところ、異物を渡すことに関しても、適切な権限が明示された者による記名押印がなされた預かり証を発行しようともせず(当時の状況では、それこそ名刺に「預かりました。マネージャー」と記載する程度の対応をしようとしていたのである。)、「万一紛失や破損があったらどうするのか。あなたに責任がとれるのか。」との質問に対し、エリアマネージャーは、「紛失したり破損したりしませんとしか言えません。絶対ないとは断定できない。」と回答するような状況であった。

そのため、原告は、代表者名が明記された異物の取り扱いに関する書面を交付してもらえるのであれば、預けることは可能であるとの説明を行ったが、そのような書面は出せないとのことであった。また、エリアマネージャーは、菓子折を持参し、これまでの対応について謝罪を行ったが、その際の菓子折の代金は誰が支払ったのかと問い質したところ、私費で購入したという説明がなされると言う状況であった。

このような一連の対応を目の当たりにすれば、原告としては、会社として対応しているのではなく、一担当者が個別に場当たり的な対応をしているとしか思えず、状況次第では、それこそ、一担当者の一存で、あるいは、一担当者のミスで云々という形で処理されてしまうのではないかとの疑念を抱かざるを得なかったのである。

原告が求めていたのは、あくまでも真相究明である。そのためには、一担当者に責任を押しつけ、会社の責任を曖昧にされてしまうことは何としても避けなければならなかった。だからこそ、原告は、一貫して、代表者による担当者の選任及び権限を明示した上での対応を強く求めていたのである。

被告の権限を明示しない対応は、原告訴訟代理人が代理人に就任した際の被告の回答書面からも窺える。被告の回答書面では「総務グループ ○○○○」との表記しかされておらず(甲10号証)、「○○○○」なる人物がどのような役職のものであるのかについても一切明らかにされていなかった。通常の企業であれば、弁護士から書面が届いた場合には、実際に担当する者がどのような者になるのかは一先ず置くとしても、少なくとも、書面上の責任者としては部長名等が記載されるのが通常である。重大な健康被害が発生している場合の対応としては、極めて「お粗末」と言われてもやむを得ないであろう。

被告は、原告の要求が、「企業の健全な事業活動を阻害し、却って、消費者に不利益を生じさせかねない」などと主張するが、このような主張がなされること自体、食の安全よりも、企業利益を優先しようとする被告の立場を明らかにしたものと言えよう。具体的な根拠及び資料を提示した上で、真相解明を求める対応を食の安全を標榜する企業に対し求めることが、「企業の健全な事業活動を阻害し、却って、消費者に不利益を生じさせかねない」結果を招来するというのか、論理的かつ具体的に説明していただきたいものである。

1 すかいらーく訴訟の経緯(異物混入の疑い) 

2 すかいらーくの答弁書に対する反論

3 すかいらーく側に調査を求めた際の具体的なやりとり(すかいらーくの主張)

4 すかいらーく側に調査を求めた際の具体的なやりとり(Aさんの主張)

5 すかいらーくの対応が問題であると主張している理由

この記事は弁護士・スタッフの個人的な意見や見解であり、当弁護士法人を代表するものではありません。

        

最所義一に関連する投稿

2017.03.29
人の「属性」と逸失利益(弁護士 最所義一)
2017.02.22
業者の行うネット削除(弁護士 最所義一)
2017.02.01
検索結果の削除(最高裁決定)(弁護士 最所義一)
2017.01.30
検索結果の削除(最高裁判決の予想)(弁護士 最所義一)
2016.11.01
グーグルに対する検索結果の削除(弁護士 最所義一)

湘南平塚に関連する投稿

2017.03.29
人の「属性」と逸失利益(弁護士 最所義一)
2017.02.22
業者の行うネット削除(弁護士 最所義一)
2017.02.01
検索結果の削除(最高裁決定)(弁護士 最所義一)
2017.01.30
検索結果の削除(最高裁判決の予想)(弁護士 最所義一)
2016.11.01
グーグルに対する検索結果の削除(弁護士 最所義一)